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国家安全部が米国スパイ逮捕 真偽は?

2012年05月28日
【新唐人日本2012年5月29日付ニュース】香港メディアは近日、アメリカの諜報機関に機密情報を提供したとして、中国国家安全部は38歳の秘書を逮捕したと伝えました。事件は共産党指導部にも衝撃を与え、かかわりのある350人あまりを徹底調査するよう命じたそうですが、真偽については様々な憶測が飛び交っています。
 
香港メディアは26日、“新維週間”の前日の報道を引用。それによると、今年38歳のこの男性はアメリカに留学していた頃、中央情報局CIAにスパイとして吸収されたそうです。CIAの手配で、帰国後中国国家安全部に潜入。後に国家安全部副部長の秘書にまで昇進し、共産党指導部のみが接触できる機密に触れることができたというのです。
 
報道によると、事件にかかわりを持つ人は350人を超え、上司の副部長は停職処分を受け、上層部からは徹底調査が命じられたそうです。
 
 
時事評論家 横河さん
「この報道はつまり、中共上層部の内部粛清を意味します。すでに大勢が巻き込まれたなど、この類の情報は普通香港メディアには漏らさないと思います。スパイ案件は殆ど、密かに処理します。公に報道する場合は何か目的があるのでしょう。なので、 この情報は意図的に流していると思われます」
 
この案件にはまた違うバージョンがあります。それによると、この秘書は3年前、仕事の関係で頻繁に香港に行っていましたが、そこで色仕掛けに陥ります。諜報機関に写真を撮られ、脅迫されたので、情報提供を始めたというのです。香港では何度も外国の諜報機関関係者と会っていたそうです。
 
時事評論家の文昭さんは、このような情報が出されるのは、目下の米中関係に関係があると分析します。
 
時事評論家 文昭さん
「陳光城事件で中共当局は面子丸つぶれです。米国スパイを逮捕したと言って、米国を困らす事も可能です。或いは中国人に対する見せしめの可能性もあります。米国は人に言えない目的を持っていると陳光城事件によって、 中国の民衆が米国政府を美化するのを防ぐためです」
 
報道によると、この秘書は共産党上層部の外国訪問にも度々同行。大量の機密情報を掌握し、外国諜報機関に渡したそうです。去年初めから国家安全部が疑い始め、“重大機密情報”をえさに、おとり捜査を実施。今年1月に逮捕したそうです。
 
時事評論家の横河(おうが)さんは、中国国家安全部は政法委員会と直接的な関係があると指摘。ただ、今繰り広げられている共産党上層部の内部闘争と関係あるかどうかはまだ観察が必要だと述べます。
 
時事評論家 横河さん
「どちらの可能性もあります。どちらが情報を流し、どちらが攻撃を発動するにしても、中共上層部の内部闘争がまだ終わっていない事を示しています」
 
報道によると、今回の案件は1986年、国家安全部北米情報司の俞強声司長がアメリカに逃亡した事件に次ぐ、重大スパイ案件だそうです。逮捕された秘書は反逆罪に問われると見られています。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
 

 

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